現代社会のコミュニケーション
人類は互いにコミュニケーションを取る「道具(ツール)」の分野では目覚ましい進歩を遂げてきました。各家庭には世界中の人と瞬時にやり取りができる通信回線が引かれ、そうした回線は携帯電話やゲーム機などを介して人々の手元にも繋がるようになりました。しかし、コミュニケーションを取る「方法(テクニック)」については?というと、ツールの進歩に全く追いつけていないというの実情ではないでしょうか? 家族が携帯電話を持つようになると、お互いに立ち入れない領域が生まれるようになり、意思が通わせにくくなったり、インターネットやケータイにまつわる様々な技術用語が理解できないため、大人と子どもの間に大きな溝が生まれたりするなど、ツールが進歩すればするほど、むしろ「コミュニケーション・ギャップ(意思疎通の溝)が広がっている」と言っても過言ではありません。
そもそも「コミュニケーション」とは?
そもそも「コミュニケーション」とは何なのでしょうか?
ある辞書では「こちらの思い通りに受け取られ理解されるよう,情報や思考や感情を伝達すること」と、また別の辞書では「考えを効果的に表現する技術」と定義されています。この「こちらの思い通りに受け取られ(る)」そして「効果的(な)表現」というところが、大変重要なポイントです。自分独自の表現方法に固執して、一方的に情報発信しているようでは、コミュニケーションの体をなしていないという訳です。
円滑なコミュニケーションの秘訣
前述のコミュニケーションの定義について深く考えてみると、円滑なコミュニケーションの秘訣が浮かび上がってきます。それは、「自分を理解してもらうためには、まず相手を十分に理解しなければならない」ということです。相手の言語、年齢、生い立ち、性格、持っている知識……などによって、自分が話す文章や言葉の選択、身ぶりや表情などの表現方法を臨機応変に変えなければ、コミュニケーションの目的を達成することはできません。
現代社会が提供する最先端のコミュニケーション・ツールを活用しながら、いかにして円滑なコミュニケーションを取るか?私たちICT教育総合研究所は、そのことを真剣に研究し、情報発信していきたいと思います。